大学生・大学院生時代の8年間調布に住んで京王線を愛用し、そして2002年から現在まで再び8年間大学への講義のため京王線を使っているが、相変わらず大勢の人たちを乗せて京王線は込み合っているなぁと思う。もっとも京王線の駅の様子はだいぶ変わった。高幡不動は高架駅になって、モノレールと接続するようになった上、駅は立派なショッピングモールとなったし、府中駅も立派な高架駅になった。調布駅もいよいよ高架化に向けて工事をしている。
ちなみに私が学生だった期間は長く、8年も学生をやってしまったが、立場がスルリと変わって教師の立場になってからも8年にもなってしまった。学生の8年間と教師の8年間を比べると、教師の8年間の方があっという間に過ぎ去ってしまったという気がする。たぶんそちらの方がいろいろな仕事をしてきていろいろな経験を積んだからだろう。
それはそれとして、京王線を降りて徒歩5分くらいで新宿ディスクユニオンに到着する。この日の目当てはJane Russell "Jane Russell"である。ディスクユニオンやHMVのホームぺージだと、11月5日入荷ということだったので、他の店でもこの日に入荷しているだろうと思い、その日に銀座や秋葉原のでかいCD屋を見たのだが、売っていなかった。あとでディスクユニオンのホーム―ページを確認すると、11月6日に発売とのことであった。
国内盤と異なり、輸入盤なので、国内盤と比べると若干流通日程に難がある、またはいい加減?、なところがあるのであろう。
そうはいっても一応中古盤を見ていく。ディスクユニオン新宿ジャズ館2階に上がると、セールをやっているわけでもないのに、せいぜい15坪位のところに15人くらい押しかけて満杯になっており、とても見にくい。しかもひとを押し分け押し分けCDを見るも、関心をひくような品は全くなかった。3階も同様な状況だったので、そそくさと中古盤売場からは退散する。
そういうわけで、1階の新品ジャズCD売場に移り、目的のJane Russell "Jane Russell"を探すと、それがちゃんとディスプレイされているので、それをキープする。その上で、他に何か興味深い品がないかどうか一応見てみるが、他にはないので、Jane RussellのCDをレジに持って行ってこれを買う。
これは2720円。相変わらずLP Time RecordsのCDは高い。しかし、日本のジャズ・オヤジの琴線に触れるラインアップであることは間違いない。美形ヴォーカルに的を絞り、しかも日本人好みの紙ジャケをあつらえるという芸の細かさ。日本のジャズ・オヤジの懐を狙っているとしか考えられない。
音楽産業全体が沈滞化している中、こういうニッチな分野をゲリラ的に狙った商売が一つの音楽産業の在り方として考えられる。大きな会社が音楽をやるとすれば、ある程度のスケールをもった販売をしないと会社が成り立たないため、そうした会社がニッチな分野を開拓することは採算が合わない。しかし、あまり大きくない会社がニッチな分野を開拓すれば採算は合うだろう。
(もともと音楽的嗜好というのはそういうものなのだろうが)、音楽的嗜好は極めて個人的なものなので、特にジャズのような癖のある音楽については、その嗜好が細分化する傾向があると思う。そういった特性をもつ音楽産業については、大企業がこれでもかと画一的音楽を排出するよりも、中小の会社がニッチな音楽的嗜好に応じて情報を発信する方が、産業の在り方として成功しやすいのではないか、と思う。
まぁよくわかったようなよくわからないような記述になってしまったが、LP Time Recordsの在り方は、近年沈滞気味の音楽産業の在り方については一つの参考になるのではないかと思う。
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